Energy Environment Evolution

窒化物半導体結晶成長

MOCVD装置(有機金属化合物気相成長法)を用いたGaN 結晶成長に関する知見・ノウハウを持っております。
これらを用いた結晶成長の受託加工サービスを展開しております。

■LED結晶成長

高配向性、高平坦性、低転位密度のAlGaN ~ GaInN 系活性層の半導体結晶を作製いたします。Sapphire基板上への結晶成長技術をベースとし、SiC,Si,GaN等各種半導体基板上にも成長実績がございます。また、下図に示すような380~560nm範囲における任意の発光波長のLEDをウエハレベルで提供可能です。
結晶学的に許容される範囲で、ご要望に応じた窒化物薄膜を作製いたします。

①各色LEDのELスペクトル

①各色LEDのELスペクトル

各色LEDのEL発光の様子

Violet
Violet
410nm
Blue
Blue
(450nm)
Green
Green
(530nm)
Yellow
Yellow
(580nm)

LEDの断面構造例

p type-GaN
MQW(ex. well:GaInN/barrier:GaN)
n type-GaN
GaN
Sapphire
量子井戸活性層(MQW)は発光波長に応じて、井戸層及びバリア層の構成をカスタマイズいたします。

■窒化物DBR層成長

通常誘電体を用いて構成される高光反射層:DBR層を窒化物を用いて作製することが可能です。そのコアとなる技術は良質なAlInN層にあります。

LEDの断面構造例

LEDの断面構造例 LEDの断面構造例
AlInN層はその組成をコントロールすることにより、AlGaN・GaN・GaInN層と格子整合させつつ、屈折率段差による光学界面を形成することが可能な材料となっております。結晶品質を維持しながら厚さ数umのDBR層をLED結晶構造内部に組み込むことが出来ます。

GaN及びAlInNの光学定数波長分散

屈折率
GaN及びAlInNの光学定数波長分散
屈折率段差を有する2層の膜を1/4波長の厚さにて交互に20周期成長させることにより、正反射率90%の反射鏡をLED結晶構造内部に組み込むことができます。

GaN/AlInN-DBR構造(20周期)の正反射率波長分散

反射率(%)
GaN/AlInN-DBR構造(20周期)の正反射率波長分散

■GaNの柱状結晶成長

絶縁層をパターニングしてウエハ表面に形成し、開口部から選択的に成長させる技術を有しております。また、成長核形成・3次元成長技術を組合わせることにより図に示すようなGaNの柱状結晶(ナノワイヤ)を作製することも可能です。開口径を十分に小さくすることにより上層への転位伝播の抑制、基板側からの応力の緩和などに効果があります。

GaN-ナノワイヤのSEM像

GaN-ナノワイヤのSEM像GaN-ナノワイヤのSEM像
GaN-ナノワイヤのSEM像GaN-ナノワイヤのSEM像

■対応可能な仕様と条件

各種仕様素材・仕様 等
基板Sapphire,Si,SiC等
発光波長350nm~600nm
ドーパントMg,Si (1e17~5e19[cm-3]まで制御可能)
対応可能サイズΦ2inch,Φ4inch等
成長可能な結晶膜GaN、AlN、AlGaN、GaInN、AlInN
その他、LED構造の成長技術を基幹とした窒化物半導体結晶成長を、お客様のご要望に応じて承っております。これまでにない結晶成長の試作にも積極的に取り組んでおります。まずはお気軽にご相談・お問い合わせください。